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本業の制御の仕事があまりに暇なので趣味のオーディオのメンテナンスを始めたところ、自分の過去の仕事内容とメンテナンスがかなりの範囲で一致しており、気がつくと本業よりこちらのウエイトが大きくなっているこの頃です。
制御はアナログ・デジタル・マイコン回路設計、アッセンブラ・C言語・CADソフト、民生器機のマイコンボード設計・ソフト作成を経験して現在は制御盤設計製作を個人で行っています。
オーディオのメンテ修理ではCDPが一番気が入ります。何でって・・そりゃ音の変化が顕著に現れるのが嬉しくて。
ご依頼については

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BARCO EMT981 2台目

Category: EMT981  

085.jpg 
今回は神奈川のT氏よりの依頼でBARCOのEMT981です。
今年の4月の受付時頃に問い合わせで再生が出来なくなる事があるとの連絡が有りましたが、不具合が確実に出ない状況では不具合検証に時間を取られてしまう可能性が高かったので確実に不具合が出る様に成ってからの受付とさせて頂いていた所、やっと頻繁に不具合が出る様になったので修理オーバーホールを実施です。

008.jpg 
早速中をみるとこれでもかと言った改造が各所に施されています。
T氏に改造内容を尋ねた所、改造はT氏に拠る物ではなく購入時には既にこの状態になっていたそうです。
これを見た時にはこれは迂闊に触ると動かなくなる可能性が高いと思わされました。さわらぬ神に祟りなしですね。
取りあえずトレイベルトがなかったので汎用ベルトを付けましたがまともに動作しない状況です。

004_201412042120436d7.jpg
ピックアップはアイパターンの電圧幅も問題なく良好な状態です。
電源トランスが外付けと成っており内部で必要な電源DCは全て改造されています。
各電圧を順次調べると基本の制御電圧の+5Vが+4.7V位しかなくこの電圧が4.6V辺りになるとCDの再生に問題が発生してしまいます。
どうも改造された電源に問題がありそうで此処を直さない限りどうにもならないと思われます。

ただ変更されている箇所が多いのと素人配線で半田の状態も良くないので触っているうちに動かなくなる可能性が非常に高く、現状のままでの修理は出来ない事を伝え一旦は修理をお断りをしました。

修理をお断りした後で、T氏が電源を修理出来る処をさがして元に戻したらオーバーホールをお願いできるかとの連絡です。
素人に近いやっつけ仕事の物を修理して貰える処が有るだろうかと考えると、まずどこも引き受けてくれないだろうと思われるし、乗り掛かった舟なので電源を元の状態に近付ける事を条件にして此方で対応させて頂く事にしました。

049.jpg 

AC電源のインレット部分が煤けていたので分解すると何かがショートした痕が見つかりました。
原因は判りませんがどうも電源トランスをショートさせてトランスを外付けにしたようです。どちらにしても煤が残った状態は電気的には問題があるので清掃です。

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変更されていた電源周りを全て取り払い後付のトランスにて出来る範囲元の状態に近づけました。
電源周りはトランスの容量と電圧の違いが大きく元の電源回路では回路で必要な電圧が作れず新たに3端子レギュレーターを追加する等して対応しています。
元の整流のダイオードは全て無くなっていたので新たに音響用の物をチョイスです。

031_20141204215159d66.jpg CDドライブユニットのサスペンション部のダンパー目的のスポンジが劣化でなくなっています。音質に影響の有る処なので新たにスポンジの入れ直しです。

041.jpg  
押釦スイッチの接点は見事に硫化して黒ずんでいます。分解できる構造としているのは良い事ですね。

074.jpg 
スピーカーはバッファーアンプやスピーカーが無いので復活は出来ませんがヘッドフォンは使用できそうなので無くなっていた配線の造り直しにて復活です。


079_2014120422025984c.jpg 
修理・オーバーホール・音質改善と作業も終わりあとは音出しエージングを残すだけと成りました。
残念な事にエージング半日で再生が止まる不具合発生です。
今回気になっていた+5V電源の修理後の電圧がブリッジ整流後が8Vぎりぎりなので3端子レギュレーター後で+4.85Vとなんとかなる範囲の電圧でした。
商用電源がAC100V有れば問題無く動作するはずでしたが電源事情の良い当方の地域でもやはり100Vを下回る事が発生してしま不具合の発生です。
このEMT981は神奈川での使用なので当然使用条件が此方以上に悪いと想像されますので、T氏に依頼してステップアップトランスを準備して貰いました。
後付けのトランスの2次電圧があと2V位高ければ問題が無かったと思われますが仕方がないですね。

080.jpg 
色々と有りましたが、オーバーホール・音質改善によりEMT981が本来持っている性能を引き出せた様でなかなか良い音を聴かせてくれる様になりました。
古いCDプレーヤーなので電源周りの性能を上げて音を良くしようと思っての改造と思われますが、やはり電解コンデンサや半田増し等のオーバーホールを先に実施しその音をきいてから改造をするべきだと思います。
古いCDプレーヤーでもちゃんとオーバーホールをするとそこそこの音に成りますし当時のフラグシップ辺りであれば現行の機種より聴きごたえのある音が出る事間違いなしです。
とにかく基本を大切にして欲しいと思います。



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 2014_12_05


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