PHILIPS LHH600B
今回は兵庫のK氏からの依頼でLHH600Bです。
CDによっては認識再生出来ない物が有るそうです。
アイパターンの確認をと思い内部をみると至る所にスポンジが貼り付けられています。おまけに加水分解が始まっておりベタベタ状態です。
このままではオーバーホールできないのでスポンジの除去が最初の作業です。メーカー自体が実施したのかそれともアフターメンテナンス時の作業かどちらにしても意味のない物ですね。
波形にビビリが出ているのと電流的には寿命なのでピックアップの交換です。使用されているピックアップはCDM-1同様にほぼ入手不可能な状態なので当方の所有しているREVOXのH2より外しました。
波形のビビリや電流は良くなりましたが、認識が出来ないCDがある不具合は改善していない様なのでさらに対策です。
認識が出来ない時はスピンドルモーターが回らない事が判ったのでスピンドルシャフトの物理的な状態の確認に始まり・デコーダーLSIの交換・RF信号処理ICの交換などを実施してやっと不具合に対処出来ました。
オーバーホールを進めて行くと表示操作基板にかなり激しい半田クラックが有りました。ここまでくると表示や操作に支障がでていた可能性がありますね。
見事です。
このLHH600Bには振動吸収用の第5の脚が中心に付けられています。振動吸収に脚の取り付け???アルミのキャストフレーム・厚みのある鉄板の底板を使用しているにもかかわらず振動とは・・・
CDM-1搭載機と同様にこちらもピックアップが心配な機種ですね。