PHILIPS LHH500
久しぶりにPHILIPSの修理依頼です。
以前LHH500RをLHH500としてブログに載せてLHH500と違うとの指摘を受けましたが、今度は間違いなくLHH500です。
トレイが出ないとの事だったので早速分解です。
案の定ベルトが切れていましたのでCDドライブユニットの取り外しを行います。
CDM4のピックアップが見えていますね、多少ホコリが見られますが状態は良さそうです。
今回は修理のみなので作業としては気楽なものです。
ベルトを汎用ベルトに交換し、トレイのガイドの清掃・注油、ピックアップの清掃を行い作業は完了です。
LHH500RとLHH500は別物で音色が違うと言われていましたが確かにバランス出力回路が付いており、また電源コイルもトロイダルコイルと音質に配慮しているのが判ります。
音もどちらかと言えばスチューダのA725に近い音を出してきます。
確かにLHH500Rとは別物でした。
若干音域レンジは狭い様ですが中低音の厚みが心地良いですね。
*2014年9月23日記*
現在は修理のみは、受け付けていません。
お問合せ・ご依頼の前に
を参照にオーバーホールをご検討ください。
山手サービス 高橋(代理) 追記
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A7の音が出るスピーカー販売

以前紹介したK氏が作成したスピーカーです。
スピーカー エレクトロボイス 205-8A
エンクロージャー 米松28mm厚
寸法 縦91cm横38cm奥行き35cm
重さ 25kg
価格 ペア4万円
音は驚く事にA7と同じくカラッと明るい歯切れの良いアルテックサウンドが出てきます。
A7の様に大音量とは行きませんが一般家庭できくには充分すぎる音を出してくれます。
A7を聴きたいが大きすぎてとお悩みの貴方、これからオーディオをはじめようとしている貴方には間違いなくお勧めのスピーカーです。
私と同じ世代の方ならA7の音には慣れ親しんでいるはずです。
なぜならA7は映画館の定番のスピーカーだったからです。
娯楽のない昔は小学校の夏休みや冬休みの学校指定の映画があり必ず見に行っていたと思います。
エレボイの205-8Aの弱点は口径が10cmの為に普通のブックシェルフサイズで作られたスピーカーでは低音がいまいちでず、中高音がかなり聴かせる音だけにおしいスピーカーです。
K氏はこのスピーカーでスパイラル・バックロード・バスレフと数種類のエンクロージャーを作成し自分なりに工夫を凝らした最終型のエンクロージャーがこれです。
このエンクロージャーに205-8Aを入れる事で口径10cmとは思えない低音が迫ってきます。
スピーカーを見ないで聴いたらそこにはあたかもA7があるのではないかと錯覚してしまう位の迫力のある音がします。
あなたもA7サウンドを日常の癒しにしてみませんか。
★事前に視聴希望の場合★
モニター機がありますので、視聴できます。
往復の送料を負担いただければ、お届けします。
視聴期間は1週間です。
購入の場合は、下に画像表示しました型式のものをお届けします。
個別の場合30kg×2本の値段になります。
同梱の場合60kgの値段になります。
問い合わせは下記にお願いします。
不在の場合があるので連絡はメールでお願いします。
〒720-0092
広島県福山市山手町7丁目2-41
山手サービス 高橋政則
TEL・FAX 084-951-0642
メールmeerschaum@wonder.ocn.ne.jp
側面に羽根をつけることによって、音質がグレードアップされています。
すでに、個人宅で設置されているものです。
オーディオシステム全部を映したものからのトリミングのため、画像が鮮明でないことはお許しください。
WADIA WADIA6 5台目
WADIA6が続いての登場です。
香川県のS氏はこのWADIA6を3年前に購入されたそうです。
最近CDを認識しない状態が出るように成った事をきっかけにオーバーホールと音質改善の依頼でこちらに入院です。
早速アイパターン波形やレーザー電流を測定するとCDの認識が出来ないのはやはりピックアップの劣化の様です。
このWADIA6も表示窓が脱落しかけています。
この分だと大半のWADIA6は表示窓の脱落が起こっているんでしょうね。
この窓の修理は殆んど全バラ状態にしないと修理できないので今回の様にオーバーホール時に行うといいですね。
内部を確認するとトレイ・リフトベルトが伸びており交換時期に成っていたので汎用ベルトで交換です。
この後電解コンデンサの交換や半田増しを行い音質改善に出力オペアンプの交換や出力オペアンプ電源の強化を行い作業は順調に進みました。
が、ここでもWADIA6 4台目と同じで購入したピックアップが性能を満足しなかった為にピックアップを別の所から調達して交換する事となりました。
音出し連続エージングを始めて1日でスピンドルモーターが回転しなくなりました。
基板を確認すると、モータードライブ用のトランジスタが焼損していました。
20年から使っているのでトランジスタの劣化と思い代替のトランジスタに交換して再度エージング再開です。
半日後再度トランジスタが焼損してしまいました。
どうも他に問題があるようです。
調べるとモーターのブラシの接触が悪く成っている事がわかりました。
モーターを新品にしようと思いましたが手持ちの新品のモーターのシャフトの長さが元々のモーターのシャフトの長さと違っていた為ブラシ部分ノミの交換です。
今回購入して性能を満足しなかったピックアップは記載されているレーザー電流値と実際の電流値が違っており、通常の調整範囲を超えた電流値だったので返品と成ったものです。
SONYピックアップの銘板にはレーザー電流値の記載がありますのでレーザー電流を測定出来る人にはこれでピックアップ劣化の判断が出来ると思います。
銘板ではいちばん下の513が電流値でメーカー出荷時には51.3mAに調整されていた事が判ります。
またこの時電流調整用のボリュームも通常は調整範囲の真ん中位で調整されています。
色々とトラップに掛かり順調な作業ではなかったですが、何とか完成です。
音は元のWADIA6の特徴である中音の押し出しに加え高音域の伸びを追加し音の分離も格段に良くなったので今まで聞こえなかった音がかなり聞こえる様なっています。
いろいろとリフレッシュされると音も元気よく出てきて気持ちいいですね。
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PHILIPS AZ6801
フィリップスのポータブルプレーヤーAZ6801です。ソノグラフSD-1に引き続き石川県のK氏よりの修理依頼です。
CDを挿入するとモーター音はするがCDを認識しないとの事で来ました。
早速症状を確認するとモーター音はするがCDが回転していませんでした。
早速分解する為裏ブタを外すと目いっぱいの基盤が現れました。
この面にはフラットのICが使われていますが、裏面は普通のDIPのICが使われていたのには驚きです。
基盤を外すとCDドライブメカが現れます。
不具合原因の予想はベルトが伸びてCDが回らないのだろうと漠然と思っていましたがCDドライブはダイレクトドライブで問題なく、壊れていたのはスレッド用の歯車でした。
しかし何故ベルトなどと思ってしまったのでしょうか??
一般的にCDドライブはダイレクトドライブなのに・・・常日頃の考えの甘さでしょうか。
この歯車を見た瞬間は直せないと思いましたが、ここで諦めたらこのプレーヤーはただのガラクタと化してしまうので一か八かの修理です。
歯車のラックに当たる部分の歯は取れてしまっていますラックの上や歯の部分に有る黄色い物が壊れた歯車の残骸です。
ラックの白色の樹脂はなんともなさそうです。
ラックと同じ材質の歯車であれば壊れないのに何故材質がちがうのでしょうか?
取りあえず応急処置で壊れた歯車部分を切り取って似た歯車を半田ゴテで溶着させエポキシで補強し歯車を修理しました。
ここでCDをセットして動作確認しましたがCDを認識しません。
スレッドモーターは動きピックアップは所定の位置に移動する事は確認できました。
どうもカバーのリミットSWの接触不良が起こっている様です。
カバーのリミットSWとスレッドのリミットSWを清掃して再度動作確認すると一応CDを認識・再生する様になりました。
ここで基盤を確認すると全体的に半田クラックが見られました。
せっかく動作する様になったのでので電気回路での不具合が出ては面白くないので全体に半田増しを行いました。
音はこんなに少いボディからは想像できないほどいい音が出てきます。
低音の張り中高音の伸び流石はフィリップスですね。
エージングほぼ1日で修理した樹脂歯車の大きい歯車の歯が欠けてしまいました。
やはり樹脂がだめになっているようです。
メーカーに問い合わせるが対応できないとのすげない返事です。
本体は問題無いだけに残念です。
どなたかこのサイズの歯車に見覚えないでしょうか。
もしかしたらと心当たりが有ればコメントお願いいたします。
因みに
大きい歯車は 外周直径19.7mm 歯数64山
少さい歯車は 外周直径4.8mm 歯数11山
シャフト径2.0mm
歯車で修理を中断していたAZ6801ですがK氏がみずから歯車を自作して此方に送ってきました。なかなか器用なものです。
こんな歯車がよく自作出来る物ですね。
早速取り付けを行いました。
CDの再生動作も問題なくこれで往年の音を聴くことが出来る様になりました。
WADIA WADIA6 4台目
WADIA6の4台目です。
このWADIA6は長野県のK氏より音飛びが出たり、CDを認識しない事があるとの事で此方にきました。
本体は20年経ったとは思えないほど綺麗な状態でほぼ無傷のWADIA6です。
とても大切に扱われて来た事が見てとれます。
早速ピックアップの状態を確認の為天板を外しました。
手前に見えるD/Aアナログ基盤が今までの見た物と少し違っている様にみえます。
トロイダルコアも若干大きく見えます。
ピックアップのレンズは特に汚れは付いていない様ですが、アイパターン波形を確認すると寿命が来ている事がわかりました。
このWADIA6の製造番号は2000番台になっています。
修理で見た近い番号は1400番台ですがこの基板とは違っています。
変更点は大まかに出力のオペアンプとD/A変換ICです。
WADIA6は生産が長く続いたのでバージョンUPでしょうか。
どうしても半田クラックは避けられない様です。
見事にクラックが見えます。これでは良い信号は伝えられませんね。
WADIA6は表示窓を瞬間接着剤で付けている為年数が経つと脱落しやすいので、今回折角分解したのでホットボンドで補強しておきます。
トレイやリフトのリミットSWもいつもの様に接点が黒ずんでいます。
ピックアップの交換・半田増し・電解コンデンサの交換等を行い今回の作業は終了して音出しエージングです。
今までの3台とは明らかに音が違っています。蒲鉾形状の音域がワイドレンジに変わっており高音域は伸び伸びと音がでています。
多分D/Aアナログ基板の違いに拠るものと思います。
この後交換したピックアップに問題がある事が判り購入した所に色々と対応を求めましたが、結局此方の希望にそえるピックアップの持ち合わせは無く再度別のところより新品のピックアップを購入する事となりました。
再度購入したピックアップはアイパターン波形・レーザー電流共に問題のない状態でやっと修理完了です。
今後ますますピックアップの入手が難しくなりそうです。
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STUDER A725 2台目
今回は福島県のA氏所有のスチューダA725がオーバーホールで此方にきました。
A氏は去年このA725を購入されたそうです。
特に問題は無いそうですが今後も長く使う為に修理を思い立ったようです。
ぱっと見には大きな傷も無く綺麗な外観です。
早速中を拝見と天板を外すと内部は蛍光灯等で見られるスス状の汚れが全体についていました。
有色メッキをされたフレームにも錆びが発生しています。
外観とは裏腹にあまり条件の良くない環境で使用されていたようですね。
この後フレームは錆び落としとワックス掛けを行い、基板は出来るだけ汚れを落としました。
何につけても綺麗が一番です。
いつも見るコンデンサですがほぼ全数のコンデンサの頭がいびつに凹凸の状態になっています。
どうしたんでしょうか。
CDドライブを外すとフレームとCDドライブとの間に表示器の配線が挟まれて潰れていました。
このまま使っていたらショートしていたと思います。
オーバーホールは蟲の知らせだったのでしょうか。
問題が出る前で良かったですね。
写真では綺麗に見える基板ですが円筒の青いコンデンサの下に見えるスス状の汚れが有るのが分かると思いますが、来た時の基板は全体的にこのスス状の汚れが付いていました。
久々にA725の音を聞きましたがバランス出力のスピード・切れ・押し出し現在でも通用する実力がありますね。
今回は音質改善でオペアンプ等の交換を行いましたので更にレベルアップした音を楽しんで頂けると思います。
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